2005-02-01から1ヶ月間の記事一覧

スピノザ哲学と不連続的差異論:宇宙と人間の相似性

不連続的差異論は、1.イデア界/メディア界/現象界という三界論であり、いわば三位一体である。そして、2.イデア界=不連続的差異イデア、そして、メディア界は、3.イデア面|メディア界|現象面という構成であり、ここから、現象界が生起する。 さて…

プラトニズムと不連続的差異論:共通点と相違点

プラトンの古代宇宙論が表現されている『ティマイオス』からこの問題を考えよう。創造神デミウルゴスが、原型イデアを基にして、宇宙を構築することが述べられている。そして、また有名なコーラが述べられている。コーラとは、原型イデアを受け入れて多様な…

ビル・トッテンの脱アメリカ化の勧め

ビル・トッテン著『アングロサクソンは人間を不幸にする:アメリカ型資本主義の正体』PHP文庫 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569579000/qid=1108634257/sr=1-13/ref=sr_1_2_13/250-1035841-4098640目次はじめに プロローグ:「産業革命の終わり…

プラトンの善とイデア界:プラトニズムと不連続的差異論

[叡智学] プラトンの善とイデア界:プラトニズムと不連続的差異論 善のイデアとは、他の諸々のイデアの始原・源泉として捉えられている。では、不連続的差異論において、そのプラトニズムの根幹というべき思想をどう捉えればいいのだろうか。先に私は、それ…

シューベルトの第九交響曲『グレート』とイデア界

ODA ウォッチャーズ氏の芸術三項論から、芸術は、すぐれてメディア界的であり、イデア界と現象界のあいだをゆらいでいる存在であることが判明した。ところで、私は、以前シューベルトの音楽はこれにあてはまることを述べた。それに対してモーツァルトの音楽…

ポスト・アメリカ、京都議定書発効、民主主義とは何か(訂正)

[政治] これからの世界の動き:ポスト・アメリカと共生民主主義 アメリカは、イラクに続いて、イランを侵略するかもしれない。結局、盲信的なブッシュ政権は結局、形の民主主義を大義名分にして、石油利権、軍需産業等を含めた覇権のために動くのだろう。し…

民主主義とは何か、プラトンとアメリカ先住民の叡智、ゆとり教育崩壊

[叡智学][政治] 民主主義とは何か:自我放縦から差異共生へ 先に、間接民主主義は、資本主義と民主主義との妥協・折衷の産物であると述べた。しかし、アメリカは自国の政治システムが民主主義であるといわば僭称している。実際は、アメリカは貧富の差の極端…

ブッシュの無法、ロゴスモス、戦争生活の果ての転機

[法] ブッシュの無法とイラク暫定国民議会:世界戦国時代と岐路今、イラク暫定国民議会が形成されつつある。しかし、これはブッシュの無法によって成立したものである。このような法治国家制を無視し、さらには侮蔑するような態度から生まれた政権とは何だろ…

性器の哲学と差異均衡公正強度・エロース

男性性器にしろ、女性性器にしろ、不思議なものである。不連続的差異論から見ると、前者の勃起は、強度発露であり、また現象界での発現・出現・出来事という直観があるし、後者は、メディア界であり、その亀裂は正にメディア界の境界性であり、その亀裂の内…

ポスト・グローバリゼーション:ガイア・マルチチュード革命へ向けて

先に、近代西欧の出発点の二本柱を提示した。すなわち、ルネッサンスとプロテスタンティズムである。前者は、イデア界的強度をもち、後者は自我的反動強度をもつと、不連続的差異論から推論することができる。このいわば正反対の要素が近代西欧の破壊かつ創…

官僚支配からの脱出でニッポン再建

[経済] 官僚支配からの脱出でニッポン再建(藤原雄一郎著)http://park5.wakwak.com/~inox/smelma/melma0005JW.htm資本主義のもつ権力である「カネ」に群がるハイエナたちの巣窟。結局、カネがすべてだと思っている。しかし、カネの権力とは別に、実はイデア…

超自我とは何か:不連続的差異論からの解明

これは、内在化された権威・権力的に禁止する「自我」であろう。フロイトはこれに道徳ないし倫理的基礎を見ているが、私はそれは、社会的コードであり、真に内在的な倫理ではないと思う。それは、権力関係すなわち支配/従属、抑圧/被抑圧の上下観念を自動…

太陽と月の神話とは何か:イデア論的ミクロ・マクロコスモス論

月は地と結びつく。また、女性と。視点を変えよう。不連続的差異論から光を見ると、イデア界が真実の光である。メディア界とは真光と現象光との両義性をもち、現象界は影の光をもつ。そして、エ現象界は生死が交替する。たとえば、アドニス神話は美青年の死…

不連続的差異論と気:物質と精神と「魂」

スピノザは心身平行論を立てた。すなわち、精神と身体とが平行する理論である。だから、二元論であり、両者をつなぐものは、おそらく実体であろう。不連続的差異論から見ると、精神のイデアと身体(物質)のイデアとが、イデア界では不連続である。しかし、…

虚点と超越神と超越論的形式:音声言語超越論形式

[叡智学] 虚点と超越神と超越論的形式:音声言語超越論形式この問題を出直して検討したい。問題は超越論的形式である。主観形式であり、主観原分節と言語分節の結合したものではないだろうか。主観原分節は、言語分節の基礎である。具体的に考えよう。花があ…

不連続的差異論とデリダとラカン

[叡智学] 不連続的差異論とデリダのロゴス中心主義批判:視覚と聴覚 デリダの脱構築主義とは、音声/ロゴス中心主義に対して、エクリチュール(文字、書記)の必要を説いて、前者の一元論を否定したと言えよう。不連続的差異論から見ると、音声/ロゴスとは…

母権制→父権制→新母権制:メディア界の回帰

意識の問題を図化しよう。 イデア界/メディア界/現象界 不連続的差異/両義的境界/連続的同一性 これが、全体の構成である。そして、母権的多神教は、メディア界をベースにしていたと考えることができる。すなわち、 イデア界∽母権的多神教∽現象界 (∽は…

意識システムの変容、その他

[叡智学] 意識のシステムの変容:自我から身体個へ:新生の大潮 いろいろな観点から見て、今日、自我システムの変容が迫られていると考えられる。経済、社会、文化、精神等々、自我システムが行き詰まってしまっているのであり、それに対して、身体的基盤に…

霊峰富士とメディア界:芸術ルネッサンスに向けて

不連続的差異論は、美術、芸術、自然の見方も変革する。カントが『判断力批判』で述べている美と崇高の二元論は、不連続的差異論で統一・整合的に説明されるだろう。つまり、両者はメディア界のあり方で規定されると考えられる。すなわち、不連続/連続性と…

経済成長から共生経済へのコペルニクス的転回

[経済][叡智学] 経済成長から共生経済へのコペルニクス的転回共生主義が、普及し、人々の共通の理念になり、日常生活において実践行為化されてゆくと、共生経済のための必要な共生交換のシステムが望まれるようになるだろう。まだまだ、成長、発展、拡大の経…

自我感情とメディア界

攻撃的な、侮蔑的な、侮辱的な、見下した、傲慢な、狂暴な、嘲笑的な、様々な暴力的な感情と発話等がある。これは、自我主義から来ている。メディア界には、イデア極があり、差異平等性があるのであるから。そして、自我はメディア界を抑止・遮蔽しているの…

自我の反動妄想性

不連続的差異論から自我を考察しよう。 イデア界/メディア界/現象界 これは、1.根源意識/2.潜在意識(無意識)/3.自我意識と見ることができるかもしれない。 精神分析は、2.における現象極を無意識としているように思われる。ただし、ラカンの現実界は、…

超自我

これは父権的道徳性と等しいものである。では、父権的道徳性は何か考察してみよう。問題は、メディア界的状況からの父権的飛躍である。メディア界の両義・両界的身心性に反発するようにして、それが形成されるだろう。結局、自我/超自我の問題である。ここ…

プラトンとエロス他

[叡智学] プラトンとエロス:イデアと性 プラトンの『パイドロス』に白い馬(精神)と黒い馬(欲望)が人間の内部にあると述べられている。そして、後者を前者を肯定して、イデア界/叡智界に達すべきことをプラトンは説いているように見える。精神のエロス…

ポスト近代西欧と共生主義:メディア界的理性・調和・均衡

超越論的形式と言語分節:メディア界的両界性と近代西欧的現象界形式 不連続的差異論におけるメディア界において、不連続的差異が連続的概念や同一性に転換されると考えられる。そして、言語分節に先立って、原分節性が生じていると考えることができる。カン…

民主主義通貨と資本主義通貨:世界共生通貨ガイア?

前者は、差異共存・共生の通貨であり、これは資本主義の成長・発展・拡大のための有利子通貨ではない。だから、無利子ないしマイナス利子となろう。イスラームの無利子経済と共通しよう。つまり、資本主義的貧富差別的通貨ではなくて、差異共存共生の民主主…

闇と狂気と暴力:悪魔の造った資本主義

結局、西欧近代文明とは、闇の文明なのだ。叡智の光を失った、闇である自我、知性、経済の文明である。悪魔の文明である。(私見では、正確に言うと、超悪魔の文明であるが。)少し、西欧近代の意味するものを考察しよう。ご存知のように、南欧イタリアから…

マルクス的超越論的経済形式と差異共存通貨経済

ナチズムを、ある観念体系として批判するのはたやすい。しかし、それが生まれる経済的状況があるのである。第一次世界大戦後のドイツに対する連合国側の理不尽な賠償要求があり、それで、ドイツ経済は完全に立ちゆかなくなったのだ。そのような経済的状況を…