「資本の論理」と「帝国の論理」:田中宇氏の仮説:差異共振原理と同

「資本の論理」と「帝国の論理」:田中宇氏の仮説:差異共振原理と同一性原理


テーマ:脱資本主義:トランス・モダン・エコノミー


ほぼ積ん読状態だった田中宇氏の『世界がドルを棄てた日』の一部を読んだ。(追記:「ドルを棄てた」というのは、レトリカルの表現である。通貨の多極化を主張しているのであるから。)


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Japonesian Trans-Apocalypse:Trans-Modern New Platonic Trans-Creation




世界がドルを棄てた日 [単行本]
田中宇 (著)
内容(「BOOK」データベースより)
米国投資銀行リーマン・ブラザーズ破綻後、世界は基軸通貨としてのドルを棄てざるを得なくなった。なぜ米国はドルの価値を引き下げるような、財政赤字の急増や金融破綻の黙認を続け、ドルに象徴される自国の覇権を自滅させているのか?金融危機を的中させた著者が、近現代史の隠されたドラマを読み解く。

出版社からのコメント
オバマ政権は、失敗が運命づけられている!
米国投資銀行リーマン・ブラザーズ破綻後、
世界は基軸通貨としてのドルを棄てざるを得なくなった。
なぜ米国はドルの価値を引き下げるような、
財政赤字の急増や金融破綻の黙認を続け、
ドルに象徴される自国の覇権を自滅させているのか?
金融危機を的中させた著者が、いま、金融恐慌の裏で起きている壮大なドラマを読み解く!

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 田中氏の論旨は、メルマガでもわかるように実に明快である。日本人として、これほど、明快に論じる人は希有であろう。この点で、少なくとも、田中氏の独創的意義があろう。
 田中氏の視点の基盤は、「資本の論理」と「帝国の論理」である。前者はユダヤ系資本(ロックフェラーも含めているが)であり、後者は英米帝国主義路線である。
 しかしながら、有り体に言えば、「帝国の論理」もそれなりに、資本の論理である。
 だから、田中氏の論は理論的には、破綻しているのである。しかしながら、田中氏の立論は、本質に通じていると思うのである。
 PS理論から言うと、田中氏の「資本の論理」とは差異共立・共振の論理であり、「帝国の論理」とは、同一性(⇒物質)の論理と見るべきである。換言すると、トランス・モダンの論理とモダンの論理である。
 そう見ると、今日、東アジアでの騒動の意味が明瞭になると考えられるのである。
 結局、トランス・モダンとモダンとの相克なのである。そう、単純にユダヤ金融資本を批判することはできない。それ自体、トランス・モダンとモダンで争闘していると考えられるのである。
 もっとも、より精緻に言えば、「資本の論理」は的確には、差異共立・共振原理を把握はしていない。それは、やはり、一部、「帝国の論理」に囚われていると思われる。
 思うに、自我的資本(西洋原理)と共同的資本(東洋原理)の即非的資本様態が、私が言う個的共同資本主義を意味すると思われる。
 因みに、ネグリとハートの「帝国」とは、田中氏の「資本の論理」に通じよう。しかし、正確には、両者とも差異共立・共振原理に還元される必要があるだろう。

追記:先に示唆したが、差異共振(トランス・モダン)と差異連続的同一性(ポスト・モダン)は絶対的に区別されるべきものである。前者は⇒+1であり、後者は=+1である。例えば、凸iが主導的であると後者になるのである。

追記2:田中宇氏の「明快な」論考の特徴は、多極主義と英米帝国主義との争闘という仮説、とりわけ、隠れ多極主義という仮説に拠る大局的な分析・洞察である。

追記3:《トランス・モダン》VS《モダン》の《モダン》に《ポスト・モダン》を含ませて考えるべきである。


参考:
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◆ 2010/12/06(月) 飯山一郎の心奥にある願い、そして希望。
私を中国びいき・親中派とみるヒトがいる。少しは当たっている。
私のホンネは、中国や韓国に対する憎悪感をムキ出しにするヒトが嫌いなだけだ。
いま、日・中・韓は、悪口を言いあったり、仲違い(なかたがい)しては絶対に駄目だ。
なぜか?
(私が命よりも好きな祖国・)日本(ニッポン)のためにならないからだ。

日本は、敗戦後米国に占領され、以降65年間、米国の属国だった。
米国の支配は、露骨な植民地支配ではなく、実に巧妙な 『ステルス支配 』 だった。
そのため、日本人は強い反抗や抵抗をせず、また、大きな不満も持たなかった。
しかし日本は、そろそろ自立・独立を真剣に考える時期にきている。
そうでないと、欧米に騙され、中国や北朝鮮やロシアと戦争をさせられる事態になる。
アジア人同士の戦争は、欧米にとっては利益になるからだ。
彼等は、昔のようにアジアを分割し、できたら植民地として統治したいのだ。
そうなれば、欧米の未曽有の経済危機は、見事に解決する…。
いま、アジアの国々(特に日中韓)が仲良くすれば、アジアは発展する。
欧米に搾取されて貧しかったアジアの人々の暮らしが、豊かになる。
人間らしい生活ができるようになる。
アジアが発展すれば、沈没しそうな日本の経済も、だんだん良くなる!
元気だった昔の日本(ニッポン)が、復活する! よみがえる。
逆に、戦争になったら、アジアは、また、もとの貧しいアジアに戻ってしまう…。

アジアは、なにも好き好んで貧しくなったわけではない。
アジアは、西欧列強の植民地にされ、搾取され続けてきた。
だから、貧しくなったのだ。
貧すれば鈍する。貧しいから頭も悪くなり、性格も悪くなり、泥棒も増える。
そういうアジアの貧しい人々や国を、軽蔑し、憎悪する…。これは絶対に駄目だ!
いま、アジアは、なにがなんでも! お互い仲良くしないといけない。
悪口言いあって いいことある? 憎しみあって何になる?
相手の欠点には目をつぶり、互いに助けあい、融通しあって、みんなが豊かになる!
本来、アジア人は、心が優しい。働き者だ。手先も器用だ。性格も正直で実直だった。
そういうアジア人が、心を合わせ、力を合わせて、豊かで仕合せなアジアをつくる!
みんな! そーゆーほーこーで ぐぁんばらないか!

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