潮来笠:潮来の伊太郎

今夜、急に、自宅に帰るとき、橋幸夫の『潮来笠』を口ずさんだ。まったく脈絡がなく浮かんだのだ。しかし、「いたこのいたろう、ちょっとみなれーば、薄情そうな渡り鳥、なにをよー、・・・」。いかにもノマッドの潮来のいたろうであり、折口の「まれびと」、柳田国男の「山人」を想起した。そう、このタイプがすっかり失われてしまったと思った。定住民に対して、彼らは、「幸」をもたらしたはずである。かれら、自由民が失われてしまったと思う。すっかり、アメリカ化してしまったと思う。私は、ニッポン独立と吠えているが、それは、この伝統を取り戻すことだろう。潮来のいたろうを新生させること、これが、ニッポン独立に通ずる。ニッポン・ノマッドを復活させること、これがニッポン・ルネッサンスになる。閉塞して、窮屈なニッポンでなく、自由な愉しいニッポンを。

参考:
http://www5.ocn.ne.jp/~wangan/kikaku/densetsu/itakonuma/itako.html

参考2:
潮来


佐伯孝夫 作詞
吉田 正 作曲


(レコード会社専属曲のため曲を削除。)

潮来の伊太郎 ちょっと見なれば
薄情そうな 渡り鳥
それでいいのさ あの移り気な
風が吹くまま西東
なのにヨー
なぜに眼に浮く 潮来


田笠の紅緒が ちらつくようじゃ
振り分け荷物 重かろに
わけは聞くなと 笑ってみせる
粋な単衣の腕まくり
なのにヨー
後ろ髪引く 潮来


旅空夜空で いまさら知った
女の胸の底の底
ここは関宿 大利根川へ
人にかくして 流す花
だってヨー
あの娘川下 潮来
http://wagesa.cool.ne.jp/music/j-sengo1/itakogasa.html