個と特異性13:差異の連結・連続的多様態としてのメディア界

先に、馬の連結差異は、イデア界の差異の部分集合であるようなことを述べたが、それは誤りのように思う。今、余裕がないので、詳述できないが、思うに、イデア界全体が全ての現象に発現していると思う。そして、イデア界の差異の共立から、メディア界の差異の連結に変ずるとき、ここで、連結の強度の「差異」(振動・波動)が多様な現象を発生させるのではと今仮説したい。イデア界は不連続なので、現象化しない。しかし、連続化であるメディア界において、強度による多様な形態・様態の発生が可能となるだろう。だから、馬にしろ、石にしろ、木にしろ、それら多様な現象は、メディア界の差異の連結総体・全体の発現であると思うのである。つまり、ここでは、現象連続性が生起していると思うのである。これまで、批判してきた、ベルクソンドゥルーズの連続的差異の多様体とは、ここ、メディア界において可能であろう。そう、田邊元/中沢新一の「種の論理」(=構造主義)は、ここにおいて、成立するだろう。  
 ということで、メディア界的連続態が万物の様態を形成していると言えるだろう。