人類ルネッサンス:コスモグローカル・コミュニティズム

D.H.ロレンスの畢生の予言的傑作『黙示録論』の最後の言葉から。
「吾々の欲することは、虚偽の非有機的な結合を、殊に金銭と相つらなる結合を打毀し、コスモス、日輪、大地との結合、人類、国民、家族との生きた有機的な結合をふたたびこの世に打樹てることにある。まず日輪と共に始めよ、そうすればほかのことは徐々に、徐々に継起してくるであろう。」ちくま学芸文庫 p.215

ここで、最後の文に注目したい。日輪と共にある生活の新生であり、いわば、宇宙・コスモス的生活の復活である。早起きは三文の得(徳ではないだろうか?)である。ここに含まれるロレンスの人類への切望・メッセージは、功利的なものというよりは、強度的である。宇宙・コスモスの強度と一体の人類の生活を説いているのである。この強度とは、不連続的差異論から言えば、イデア界の強度である。あるいは、カオスモスの強度である。また、ここには、新たなコスモス的な秩序への祈願・熱願がある。「有機的」という言葉は、そのままとると、全体主義的になるが、そうではなくて、不連続的差異的共感共生命的、差異宇宙共生感覚的とでも見るべきである。そう、イデア界(宇宙・コスモス・カオスモス)と人類、大地・地球は一体である。この差異共立宇宙身体精神性を復活させることをロレンスは切願予言しているのである。このような宇宙的なものでなければ、新社会主義は生命力がないだろう。新宇宙的グローカル・コミュニティズムneocosmic glocal communitismあるいはコスモーカル・コミュニティズムcosmocal communitism (コスモコミュニティズム/コスモコミュニティズム)である。

p.s. あるいは、コスモグローカル・コミュニティズムcosmoglocal communitism

p.p.s. 宇宙的社会主義でもある。cosmosocialism
ユートピア社会主義者と見られたフーリエは情念引力を説き、宇宙的であった。