Media Point的即非的視覚:精神的視覚と物質的視覚の共立的ダブル・

Media Point的即非的視覚:精神的視覚と物質的視覚の共立的ダブル・ヴィジョン


テーマ:Media Point:MP1⇔MP2


シュタイナーの精神力学:3次元から2次元へ:PS理論との相違点:即非的理論と非即非的理論



以上では、即非的視覚に関して説明が不器用である。ここで簡単に整理しよう。
 結局、私が言いたいことは、Media Point的即非的作用がはたらくということである。即ち、Media Point的視覚において、一方では、現象的視覚があり、他方では、精神的視覚があり、両者が共立するということである。これは、共振というと不正確になるだろう。つまり、Media Point的視覚(Media Point Vision: MPV)は精神的視覚と物質的視覚の共立様態であるが、実際、両者は重なるように知覚されるのである。しかしながら、この重なりは混淆ではなく、共立的重なりと見るべきである。端的に言えば、重なりとは錯覚である。ただ、そのように見えるということである。
 結局、Media Point的視覚が即非的視覚であるために、精神的視覚と物質的視覚の共立が生起するのであり、ダブル・ヴィジョンが成立するのである。
 例えば、「わたし」は「森」であり、且つ、「森」ではないという視覚認識のとき、それは、差異共振ではなく、差異共立による即非的ダブル・ヴィジョンと見るべきである。
 因みに、差異共振とは、同一性形成のための力学と見るべきと考えられる。つまり、微分である。絶対的差異の連続的差異=微分化のための力学である。